今日の山中節 漫才トリオの長女が歌う山中節の巻
2021年 09月 01日
「山中節」と一口で言ってもそれは多種多様。
今回ご紹介する『山中節』は、昭和40年後半ローオン・レコードで吹き込まれた一曲。
民謡の枠を超えて、古今東西多くの演者によってさまざまなスタイルに形を変えて今日まで歌い継がれてきました。
これまでにも色々なジャンルの山中節をご紹介してきましたが、今回は 正司歌江さんの山中節をご紹介。
長女歌江さんは三味線担当で民謡、次女照枝さんはギター担当でジャズ、三女花江さんもギター担当で歌謡曲と、
それぞれの持ち味を生かした音曲漫才で一世を風靡した昭和を代表する漫才トリオです。
その、かしまし娘の長女 正司歌江さんは旅役者だった両親の長女として生まれ、
3歳から舞台に立ち、幼少より漫才、寸劇、コント、民謡などその才能を開花させ一躍スターダムに。
昭和23年、19歳の時に一旦舞台を離れ、約7年間富山で芸者をしており、
ここでも人気をはくし、お座敷からよく声がかかったそうです。
ちなみに、推測の域を出ませんが、富山 東廓(現富山市東町)で芸者をしていたのではないかと思われます。
今回ご紹介する『山中節』は、昭和40年後半ローオン・レコードで吹き込まれた一曲。
ローオン・レコードとは、浪曲の「ロー」と音頭の「オン」から名付けられた大阪の小さなレコード会社。
その名の通り、民謡や浪曲などを得意とした個性的なレコード会社ですが、
残念ながら昭和46年の創業から15年間の短命に終ります。
自然消滅という形で終わりを迎えた会社が、吹き込まれたテープなどを処分する際、
当時のプロデューサーが歌江が吹き込んだマザーテープを奇跡的に見つけて、復刻した超貴重な楽曲なのです。
ジャズやラテンにアレンジされた演奏に、幼少から磨き上げられた歌唱力で軽やかにスイングする民謡の数々。
特に山中節は、芸者として培った艶と、芸人らしい粋な節回し、そこにトラペットによる合いの手が重なり、
思わず流石と唸らせる、楽しくもあり斬新な仕上がりになっています。
もしプロデューサーに発見されず処分されていたら、日の目を見ることもなかったであろう
この『山中節』もまた、山中温泉にとって大切な一曲と言えるでしょう。
by choraku
| 2021-09-01 23:37
| 今日の山中節


