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山中温泉のてんこもり choraku.exblog.jp

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今日の山中節 亜流と呼ばれた山中節の巻


今日の山中節は、亜流と呼ばれた山中節のご紹介します。

亜流とは
1.学問・芸術などで、同じ流派に属する人。
2.第一流の人に追随するだけで、独創性のない人。まねるだけで新味のないこと。追随者。エピゴーネン。
(出典 小学館デジタル大辞泉)

さかのぼること八十余年前。
当時、群馬の草津節とともに温泉民謡の双璧と呼ばれるまで人気があった山中節。
しかし、山中節が流行れば流行るほど、雨後の竹の子の如く多くの亜流も登場しました。
そこに強い危機感を抱いた山中温泉の観光関係者が、確立しつつあった正調山中節の保護と普及を目的に山中節保存会(現・山中節振興会)を設立、昭和15年5月27日のことです。

当時の山中町史には、その時の様子を以下のように記しています。

流行は当然亜流を生む。くずれた山中節がやたらに歌われると、やがてほんもののよさが失われるおそれがあるとて、昭和十五年に山中節保存会なるものが誕生した。町内の観光関係業者の有志を中心としたのはさもあるべきだが、警察官が立合うというものものしいものであった。(原文記載)

ちなみに、関係者から『亜流』と呼ばれた山中節も、それはそれで大変貴重な音源であり、当時を知る大切な文化遺産でもあります。
そこで、その一部をご紹介。

『山中くづし』小松二久現(こまつふくげん) / コッカレコード / 8192B / 昭和10年 
『山中新調』 村松秀夫・日本ファスト和洋合奏団 / 日本ファストレコード / 11003A / 昭和10年
『山中磯節ながし』市三 / テイチク / 6080B / 昭和10年3月
『新調山中節』市三 / テイチク / 15131A / 昭和10年4月
『山中くずし』伊藤久男 / コロムビア / 29112B / 昭和11年12月
(タイトル / 歌手 / レコード会社 / レコード番号 / 発売年の順で表記)

山中節保存会の設立が昭和15年なので、それ以前に発売された楽曲の一部を記載しました。
もちろん設立以降にも、個性的な楽曲はたくさん発売されています。

↓『山中くづし』小松二久現(こまつふくげん)
今日の山中節 亜流と呼ばれた山中節の巻_a0041925_09334586.jpg
レーベルに書かれた情報が全てなので、小松二久現がどんな人物だったのか調べたんですが、さっぱりわからず・・・

↓『山中新調』 村松秀夫・日本ファスト和洋合奏団
こちらは非売品と表記されているので、おそらくサンプル盤ではないかと思います。
流行民謡というのが、時代を感じます。
今日の山中節 亜流と呼ばれた山中節の巻_a0041925_09334345.jpg

同じ『山中節』のタイトルでも、例えば服部良一が編曲し加美一枝キリンジャズバンドが歌う『ジャズ小唄 山中節』をはじめ、個性的な楽曲はたくさんありますが、
ここで紹介した楽曲は、タイトルからすでに「山中節を”くずし”ます」「山中節を”新調”します」と宣言したものばかり。
歌唱や演奏も正調山中節からは程遠いのですが、編曲者の個性やアレンジの妙、そして何より、どんな調理をも受け入れる山中節の懐の広さが『亜流』と呼ばれた山中節の魅力でもあるのです。

この他にもまだまだ面白い山中節があるので、またの機会に紹介したいと思います。

by choraku | 2022-01-05 09:49 | 今日の山中節